■縄文の万葉集 第一回 恋歌

今も昔も、人々は純粋に人を愛し、

ひたむきに生きてきました。


古代の人は、厳しくも美しい自然環境と共存するなかで、

目に見えないものへの畏怖を抱き、

また、信じてきたのではないでしょうか。


想いや祈りなどは言葉にすることにより

「言霊」として言葉に力が授かると信じられ、

「結ぶ」ということで自分の魂を結び込め、

愛する人を守るという、祈りの行為だったといわれています。


男女の切ない願いが込められたこの歌は、

愛し合っている男女が共寝をして、その別れ際に詠んだ歌です。


白たへの 君が下紐 我さへに 今日結びてな 逢はむ日のため

※作者不明(集歌 3181)


白い栲の夜着の貴方の下紐を、

今日は、貴方の手に私の手も添えて、一緒に結びましょう。

また逢う日のために。


古代では、男女が共寝をして別れる時には、

また会うことができるよう、祈りを込めて互いに肌着の紐を結び、

自分の恋しい気持ちを表現したといいます。


愛しい人への想いと共に、言葉も、祈りも、

古代の人にならい、忘れてはいけないとても大切な心掛けだと感じました。